【漫画感想】#027 パコvs寧波 その② | 『The JOJOLANDS ザ・ジョジョランズ』感想
ジョジョの奇妙な冒険 第9部『The JOJOLANDS ザ・ジョジョランズ』#027 パコvs寧波 その② の感想です。
『The JOJOLANDS ザ・ジョジョランズ』#027 パコvs寧波 その② は『ウルトラジャンプ』2025年8月号に掲載されています。
『THE HUSTLE』の本領発揮
相変わらず男前すぎるパコですが、今回は特にかっこよかった。
しかし、寧波の口に拳を入れたアレって『THE HUSTLE』使ったの?パコ自身も言っているようにスタンド能力『THE HUSTLE』自体が”筋肉”なので、どこまでがスタンド能力でどこからが純粋な”力技”なのかわからん(笑)
寧波のスタンド能力で風船のように膨らまされ始めて、本来もう拳を握れない状態になった左手を『THE HUSTLE』の体表面を変形させる能力を使って無理やり拳を握った…ということなのかな。ぶっちゃけ、パコの気合いで拳を握ったようにも見えてしまったんだが(笑)

まあ、ただとにかく今回のパコのかっこよさはずば抜けていて、セリフ回しも これぞ『ジョジョの奇妙な冒険』というやつで… “スタンド名なんてどうでもいいか? だが『THE HUSTLE』”からの一連は間違いなく名シーンでした。
実際は寧波のスタンドでだいぶやられているのに、余裕すら感じさせる強キャラ感。正直、個人的には『THE HUSTLE』はスタンド能力としてはハズレ感があるように思っていたのですが、
それにしても、パコと寧波の戦い、シーリーズ通しても屈指のバイオレンス展開でしたね。寧波のスタンド能力の”触れたものを風船のように膨らます”というのも、説明だけ聞くと可愛らしい能力のようにも聞こえるんですけど、人体に使ったらそりゃグロいよね。パコも『THE HUSTLE』の能力故に戦い方は基本的に生身の肉弾戦なのでより一層。指がちぎれたり、口の中で手が弾けたり、最終的には頭が吹き飛んだり…。いやぁ、生々しい。
『THE MATTEKUDASAI』で何が起きたの?
最終的に寧波にとどめを刺すことになったのはウサギの『THE MATTEKUDASAI』でした。
しかし、いったい何が起きたんでしょう?バタバタすぎていまいちよくわからなかったのですが…。とりあえず、パコを助けるためにウサギが銃を持って二人に近づいていたことが始まりです。パコの機転により顔面に大ダメージを受けた寧波がウサギの持つ銃を奪おうとした際に、ウサギに対して”よこせ”と叫んだ寧波。それに対し、ウサギは”今 欲しいって言ったのか?「銃」を… そーゆー意味か?”と聞き返したことで、ウサギのスタンド能力の発動の準備が整います。

そして、寧波がウサギから奪った「銃」をパコに向けて、引き金を引こうとしたその瞬間、突然寧波の顔が吹き飛びました。
寧波の遺体の側に落ちていた「銃」は『THE MATTEKUDASAI』が姿を変えたものだったわけですが、いったい何が起きたの?銃が暴発したということ?『THE MATTEKUDASAI』の銃はリボルバーが収まっていなかったし…。銃が暴発したら頭が吹き飛ぶのか…。
しかし、なんで暴発したのか。引き金を引く瞬間にウサギが『MATTEKUDASAI』って叫んでいたから、それが合図だったのかな。となると、ウサギは意図して寧波の頭を吹き飛ばしたのか…。そうだとすると、結構えげつないなぁ。
キーウエストの離反で第三の勢力勃興か?
ハウラーがどんどんと追い詰められていき、もはや「落ちていく」しかない状況になったかに見えた時、新たな状況の変化が二つ起きました。
一つ目が、キーウエストの離反。ルルから情報を得たレム・チャバンから”溶岩”のことを教えられたキーウエストが持ち前の頭脳で素早く状況を分析し、彼女自身も”溶岩”を手に入れようと動き出します。

追い詰められたハウラーはすでにだいぶ無様な姿を晒しているので、”溶岩”を手に入れられる可能性を得たキーウエストは早々に彼に見切りをつけているようですね。流石にハーバード出身の弁護士なだけあり、状況分析の速さは相当のもの。にわかには信じられないような”溶岩”の能力もすぐに受け入れ、目の前で目に見えてハウラーに不利に変化していく状況を”溶岩”と紐づけたり、”溶岩”を持っているのがジョディオであることを見抜き、早々にスタンドを使って行動に移す…と、自分たちで”才能と資格がある”というだけあり、恐ろしく有能です。
で、当たり前のようにスタンド能力を持っているんですね、彼女も。今のところまだその能力は未知数ですが、ジョディオを閉じ込めるように不自然に倒れ込んだケースたちとその陰に潜んでいたたくさんの手をもつスタンド。

デザインからしても、ジョディオの足を圧迫してへし折ったことからも、どうやら”何かしらに潜む”ことと、”手で圧する”ことが特性のスタンド能力なんでしょうね。直接的なわかりやすい能力ではなく、久々にクセの強そうな能力ですね。キーウエストの頭の良さも含めて、なかなかに厄介そうです。
ただ、レム・チャバンのメッセージの緊張感のなさが気になる。”一発だけ”鳴った銃声に動揺して、ルルを脅しにかかっていた姿と、キーウエストに送ったメッセージの中の無駄口の多さにギャップを感じてしまいます。本当にレム・チャバン本人がメッセージを送っているのだろうかと、疑ってしまいます。
FBIの乱入で状況が混迷!?
もう一つの変化というのがFBIテロ対策『連歩捜査局公安部NSB』の乱入です。
ハウラーの発砲による火災はハウラー自身の首を絞めることになる…と思われましたが、残念ながら予想よりもハウラーが粘り、ジョディオたちはハウラーにサインをさせることができませんでした。こうなると、一周回って状況はハウラー側に好転してきたとも取れそうですよね。
ここで場を乱されてしまったジョディオたちには、次にいったいどういう手段を取ってハウラーにサインをさせに迫るのか、相当難しくなってくるように思います。”溶岩”の力で自分たちの勝ちを確信していたジョディオたちにとって、このFBIの乱入がどう働いてくるのか。

ちなみに、本当にこのFBIは本物なのでしょうか?仮に本物だとして中立なのでしょうか。正直なんだか見た目やらタイミングやら、どうも胡散臭い。まあ、ジョジョシリーズの登場人物は大抵胡散臭いんですけどね。
ただ、そもそも一話目の時点で、公僕のはずの警察が腐り切っている様が描かれていたのでどうもこういう組織の人間たちはどうにも怪しく見えてしまいます。