【漫画感想】第177話「つづら殿襲撃8(後編)」|『つぐもも』感想
『つぐもも』第177話「つづら殿襲撃8(後編)」感想です。
『つぐもも』第177話「つづら殿襲撃8(後編)」は『漫画アクション』2025年8/19号に掲載されています。
ついにつづら殿当主の織小花央姫がつづら殿襲撃の黒幕が特殊災害対策課である事実に辿り着きました。
それにしても、相変わらず央姫の能力は応用範囲が広いというか、もはやできないことはないんじゃないかというほどですね。”雲母御髪うつし髪”ではついに瞬間移動まで。ただこの能力を使うには自身と同じ体積の髪が必要になると…これもなかなかの消費です。さらに髪縒結界に使った大量の髪も消失してしまいました。
あれ、髪を消費し切ってしまったらどうなるんだっけか…。央姫は完全な付喪神ではないので、髪を全て消耗してしまっても、命を失うということではないと思いますが…。普通の付喪神で考えれば、その元となる道具がなくなる/壊れることはその存在自体がなくなることを意味するはず…。
髪という性質上いずれは伸びてくるでしょうし、それこそ霊交接で回復も可能でしょうが、対敵している現時点ではすぐには難しいでしょう。かずやもいないですしね。

央姫の死亡は故意のミスリーディングかと思っていましたが、こうなってくると信憑性が増してきますね。つづら殿を率いているだけあって、頭脳も明晰な央姫は堰向たちの真の目的にも気づいてしまったので、一度退場しない限り物語も進まないだろうし…。
ただ、女鹿淵と清金の能力”浄財青天付払”も確かに強力ですし、さらには堰向も予算に糸目をつけないといっていますが、それでも央姫の方が役者がはるかに上手に見えますし、負ける感じはないんですよね。
実際は央姫の霊力を見た女鹿淵曰く、央姫はすでに立っているのもやっとなほどに消耗しているということですが、それで尚この余裕すら見える佇まい。頭首の貫禄といったところでしょうか。

それに髪も霊力もほぼ残っていない状況ですが、この状況でまだ央姫は奥の手を残しています。残りわずかな神と霊力を高効率で使う”雲母御髪 髪袖”。おそらく身体強化系の近接戦闘形態なのかな。本当に技の幅が広いというか、間違いなく作中最強格の一人ですね。普通にかずやよりも強いよね、これ。
ただ、物語の流れ上、央姫の一時退場は避けられそうにないです。正直、ここまででも”ほぼなんでもあり”と言っていいくらいに万能さを披露してきた央姫ですから、彼女がいてしまうと何かと敵側に都合が悪そう。
それにしても、女鹿淵はどう央姫を倒すのだろう。強いとは言っても正面からの戦って央姫に押し勝てるとはとても思えないけれど…。ただ、特殊災害対策課はなんだか嫌なん感じですね。課長の堰向もこの後に及んでヘラヘラしていて不気味だし、女鹿淵もなんの迷いもなく”殺せる”発言をしています。本当に政府の公の組織の人間なのか…と疑いたくなってしまいますね。